日本刀と同じ鍛冶の技術を活かした堺刃物は、鮮やかな切れ味が評価され、料理人や職人をはじめとしたプロの実に90%が利用していると言われています。また最近では、お料理にこだわりを持っているご家庭でもご利用頂く事も多くなっております。



料理人の90%は堺包丁を使用。
和包丁の名産地は大阪府堺市と言われています。和包丁は、堺市を拠点に発達を重ね、その製品は高い評価を得てきました。今も堺打刃物は職人が一本一本手作りで作っています。鍛冶、刃付けの手法をそれぞれのプロが完全な分業体制によって担当しており、その素晴らしい切れ味からも冒頭に紹介したように、多くのプロの料理人の間で絶大な信頼と支持を得ています。
堺包丁は日本全国の僅かな人達にしか使われておりません。ですが、料理人(業務用)が使用している包丁になると、約90%以上が、堺包丁を使っています。
刃物の歴史。
それは火と鉄と人のわ巧が織りなす絶妙の切れ味と、永い間に築かれた堺刃物に対する信頼の関係です。堺は日本の夜明けの舞台になった町で、いまから約2000年前弥生時代の中期にはすでに集落が営まれ、石包丁が使われていました。我々人類祖先が道具として一番先に使い始めたのは、刃物だと言われています。
堺の近郊には仁徳天皇陵をはじめ、多くの古墳があります。建設には当然、大量の土工具が必要となり、その生産のために集まった鍛冶屋が定住し、受け継がれた技術が堺の鍛冶となって特化していったと伝えられています。
堺刃物の歴史。
1573年から たばこの葉を刻むタバコ包丁が堺で造られるようになり、徳川幕府は堺極印を附して専売したために、堺刃物の切れ味と名声は全国各地へ拡がりました。鍛えられた鋼の切れ味に勝るものはありません。600年の伝統が今も脈々と受け継がれ、世界に誇る堺刃物が生産されています。
堺打ち刃物も日本刀同様「鍛造」を経て作られています。堺打刃物の特徴は優れた「鍛冶」と「刃付」技術にあります。これこそが伝統ある堺打刃物の特徴であり、それが認められ、日本経済産業大臣指定の伝統工芸品に指定されております。